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新居で最初に見た物は

引っ越し完了後、これから映画鑑賞メインで使うつもりの部屋で最初に見たのはスターチャンネルで無料放送していた「ドライビングMissデイジー」とNetflixのマイリストに入れていた「運び屋」の2本だった(新生活一発目で見た物がおじいちゃんとおばあちゃん主役の映画というのも何だかなという感じだが(__*) 「運転手」というキーワードでも共通点があったりするけど)

「ドライビングMissデイジー」の方はどこかで一回見た記憶もあるのだが、それはおそらくかなり前の話で、自分が若かったせいもあってそのときはあまり印象にも残らなかったのだけど、今50歳を超えて親の年齢が70歳や80歳の域に届くようになってみると映画の中のダン・エイクロイドの立場(めんどくさい高齢の母を持つ息子の心境)で物が見られるようになったこともあるのか、すごく状況が理解できるような気がしたのである(現役時代にお堅い仕事をしていた人が財を成して引退した後で猜疑心の強い性格になるってのもよくわかるはなし)

そこいらの心情的下地ができあがっている中でこの映画を見ていると、特にツンデレばあちゃんデイジー(ジェシカ・タンディ)と天然田舎者黒人老運転手ホーク(モーガン・フリーマン)の掛け合い漫才で展開するふたりの会話が抜群に面白く感じられたのであった。

そして何よりデイジーの映画の中での立ち振る舞いがひじょうに魅力的で、最初は鼻持ちならない年寄りでしか無かったこの人がだんだんホークに心を開いていくのが見ていると心地よく(またそれをわかるように演じているのもスゴいのだけど)あきらかにクリスマスプレゼントなのに何度も何度も「コレはプレゼントじゃ無いのよ」と敢えての上から目線で( ̄。 ̄;)誤魔化そうとする仕草がやたら可愛かったり、認知症を患ってからホークに「おまえは一番の友達よ」と告げる所なんかは捻くれ中年の我が輩も素直に感動してしまった(ここは彼女の口から彼に対し数十年かけて初めて本音が出た瞬間だったと思うのだが、しみじみしたとても良い場面)

翻って「運び屋」は同じイーストウッド主演の「グラン・トリノ」と同じく頑固ジジイが主役の映画なのだが、あのときよりさらに年齢を重ねている分偏屈ぶりにはより一層の拍車がかかっており(ーー;) もう出てくる台詞も「白人だらけの街でタコス野郎が二人も居たらそら見るぜ」「メキシコ人なんてみんなおんなじ顔に見える」と言った人種差別的ネタが次々口をついて出るのが可笑しくて(不謹慎ではあるけどそれを老人のギャグとして処理していることで許される素地を作っているのも実は巧いのでは思ってみたり)また、「オレは戦争に行ってるんだ。死ぬのなんて怖くない」と、自分の孫くらいの年齢のギャングたちにすごんでみせるのも強がりでは無く本気でそう思っているんだという感じがして、ここはじーさんかっこええやんと思わせるのに十分な場面でもあった。

物語の中心である家族との関わりも、映画冒頭で彼が元妻や娘から邪険に扱われているのがどうしてなのか理解できていない(ように見えていた)ところから始まり、この危険なアルバイトを始めたことで異世界のさまざまな人たちと出会い人生で最も大事な物は家族だとこの年で気づく流れになるのが面白かったし、だからといって先に書いたような元々の性格が変わるわけではないという部分も二重で面白く感じられた。

それとこの映画で良かったのはこういう家族回帰の物語だともう少ししんみりというかもっと全編がウェットなノリになっていきがちなのだけど、そこばかりが前面に出ることは無く寧ろ彼がこの長距離運転の運び屋仕事を楽しんでいる要素も同時に描かれ、そこには一種のロードムービー的側面もあったのでは無いかと思えたのである。また各所で登場するギャングたちがなぜだかどいつもこいつも憎めない奴らばかりで(ーー;)最初こそ強面でアブナイ連中と思わせておいていつしかアール(イーストウッド)と友達のようになってしまうところも妙に楽しかったのである。

それにしてもこの年齢で新作映画を撮ってしまうイーストウッドの仕事ぶりは本当に素晴らしい。叶うのであれば私の願うのはあと一作、100歳になったダーティーハリーの物語を作って欲しいというのがあるのだが、この調子だとない話とは言い切れないかもしれんな(老人ホームにいたハリーが強盗と対峙するような話なら絶対見に行くな)

そんなわけで新居での映画鑑賞一発目はまさかの老人映画二本立て。これはこれで結構なスタートになったのではないかな。

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しろくろShow
Posted byしろくろShow

Comments 2

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mimi-pon5  

しろくまShowさま

こんにちは~♪

バタバタ忙しくやっと久しぶりにPCの前にゆっくり座っております~。
こちら覗いたら記事がいっぱい増えている~嬉しいです~!!
お引越しも無事に終わられたようでそれですぐにこんなに充実した記事いっぱい書けるなんてスゴイです♪

しろくまShowさんのレビューは端的でユーモア溢れ、しかもツボはしっかり抑えていらっしゃるので、読んでるだけで場面想像できたり思い出されたりほんと楽しいです。

「ドライビング・ミス・デイジー」懐かしぃぃです~。年齢重ね見るとまた違う味わい感じられますものね。今だからこそジックリまた見たくなりました。ジェシカ・ダンディおばあちゃまのツンとした表情など計算され尽くされた絶妙な演技だったんでしょうね。可愛らしかったなあ。息子役ダン・エイクロイドが孝行息子だか一歩引いてるのか分からない微妙さで。そういえば彼あまり見かけなくないけれど最近なにしてるんでしょう。お元気だといいなあ。

「運び屋」(^o^)// 
>偏屈ぶりに一層拍車がかかったよう~のところで笑いました~
白くまShowさんのレビューにこの映画の良さが全部溢れてます。組織の連中もどこか憎めないというか、ふわっとしたムードに全体が包まれてましたね。喜劇のようだけどシニカル。老境が達した域でしょうか。老人ホームのハリー~イイですね~祝♪♪100歳記念でそんな映画を撮ってくれたら絶対観に行きたいです。

2020/06/06 (Sat) 13:45
しろくろShow

しろくろShow  

いやいや恐縮です(^_^;)

>mimi-pon5 さん

こんばんは、コメントありがとうございますm(__)m

充実していると言われるとたいへん面映ゆいですが( ̄。 ̄;) 更新が連発したのはある意味引越で悶々としていた憂さ晴らし的なところはあったかもしれませんねー・・・

ダン・エイクロイドわたしは最近Netflixでやっていたドキュメンタリー番組「ボクらを作った映画たち」で「ゴーストバスターズ」の舞台裏を語るメンバーの一人として登場していたのを見たばかりなのですが、これ去年の番組らしいんですけどまだまだお元気みたいでしたよ(ちなみにこういう→番組でした http://amass.jp/128689/ )

それから「運び屋」は実はmimi-pon5さんのレビューに触発されて「早く見なくちゃ」と思っていた映画でした。Netflixのマイリストに入れたままだったのもコレきっかけで思い出せたのでタイミング的にはたいへんありがたかったです(じっさい見てよかったなーと思えましたし(^^))

2020/06/06 (Sat) 18:56

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