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妖怪も良いけど怪獣もね

img013.jpg先週の9日~10日を使って友人達と鳥取旅行(米子駅前~皆生温泉~境港水木しげるロード等)に行って来た。

その主目的は第九次米子映画事変への参加である(この記事でも紹介済み)

また、旅の詳細についてはいつもの如くこちら身辺雑記ブログを参照されたし。

今回はその中でも9日に開催された「第一五回全国自主怪獣映画選手権」と「第九回三分映画宴」をメインで観覧してきたので、まずは「自主怪獣_」についてのなんやらかんやらを綴ってみることにする。

私が同大会のことを知ったのは4年前に「さぬき映画祭」でプログラムに入っていた第二回大会の時。

そのときは「米子映画事変」の出張企画として同時に「三分映画宴」の傑作選も同地で上映され、すっかり気に入った我が輩はこれ以降秋が来ると米子の方まで足を伸ばしてこの大会を覗くようになってしまったのであった(「米子映画事変」や「全国自主怪獣映画選手権」が何かというのは本項のリンク先過去記事等を読んで頂ければわかるはずなので敢えてここで説明はしないっす(ーー;))

※過去参加したときの参照記事

・2015年「さぬき映画祭」での"第二回全国自主怪獣映画選手権"
・2015年「さぬき映画祭」での"三分映画宴"
・2015年「第五次米子映画事変」での"第四回全国自主怪獣映画選手権"
・2016年「第六次米子映画事変」での"第七回全国自主怪獣映画選手権"
・2018年「第八次米子映画事変」での"第一二回全国自主怪獣映画選手権"

そんなわけで以下はこの日(11/9)に上映されたそれぞれの作品紹介(パンフから転写した物)と我が輩の感想とを列記してみた。 
-第一五回全国自主怪獣映画選手権米子大会-

hoken.jpg昨年の大会で「怪鳥トリンドルを探しに行ってみた」を出品し特別賞を受賞したももた監督の新作。

前年は造形担当スタッフの娘さんが出演していたのだが、今作では彼の奥さんまでが登場し( ̄。 ̄;)保険外交員役で出てくるのだけど、なんと彼女ホンモノの保険屋さんだとか。この異常に説得力のある保険屋ぶりはソコから来ていたのかとナットク。

特撮の方はトリンドルの時と同様パペットタイプの怪獣を操作して行う物でやや巨大感は薄いのだが、ちゃんと都市破壊描写もあり怪獣のデザインもかなり正統派のスタイルでそこは楽しかったと思っている。しかし残念ながら「まさかこのオチじゃ無いよなー」と思ったことがそのまんまオチになってしまっていたので(ーー;)ここはもう一ひねり欲しかった気はする。


tatakae.jpg近年特撮モノに限らずインディーズ映画というのはとんでもなくレベルが上がってきたと思っていたけど、これは久しぶりに素人っぽい素人映画を見せられた感じがして私は少し好感を持ってしまった。

特撮的には動物のぬいぐるみをそのまま怪獣として登場させる図々しさ(?)をてらいもなく映像化しているのがいかにもという感じがしてある種懐かしさ(私が若い頃やっていた自主映画なんてだいたいこんなモンだったし)を受容しつつ、主演の人の気持ち悪い演技が(ーー;)みょーにおかしさを醸し出している怪作。

ハッキリ言って特撮怪獣モノ云々の前に映画としては全然不出来な内容だが、本編を見ているとメンバー全員が楽しそうに映画を撮っている様が想像できて、わたしはそこに自主映画の原点を見た気がしたのである。 


misasa.jpgこれを「怪獣」と言ってしまうのならふなっしーもくまもんも全部そうなるんじゃないかと言いたくなる、ちょっと卑怯な映画( ̄。 ̄;)

こういう観光地(同じ鳥取県の三朝温泉)PRのための動画をいろんなところで流したいという制作者側の熱意は買えたし、しかもコレを撮った人がフランス人という異色なバックボーンにも驚きはあった。さらにはこの映画音声は無く、なんと女性弁士の人の語りで上映が進行する「サイレント映画」でもあったのである(こういうの初めて見たよ)

そういった諸々の物珍しさもあって受け入れられた作品ではあったけど、このコンテストがこういうのばっかりになってくるとちょっと心配。最後にホンモノのミササラドンくんが会場に登場し愛嬌を振りまいていたのは可愛かったが・・・


newmoon.jpgいろんな事が惜しすぎる映画で、一カット一カットがここまでの作品とは明らかに異質なクオリティの高さを誇っているにも拘わらず、肝心なモノ(戦艦からの砲撃が直撃するシーンや怪獣の姿そのもの)を全然見せてくれないのはあまりにも食い足りなかった。

劇中で自衛隊が発するセリフや行動形式などはすべて現役の自衛官に監修をお願いして映像化したそうで、そこの拘りやリアリティは相当なモノだっただけに、よけい残念に思ってしまったのである(監督さんの挨拶の中では「そんなモノが必要だったんですか?」とというニュアンスも感じられたし、彼は怪獣よりも軍事映像の再現等に興味がある人だったのかなと)

次に期待したくなる監督さんだったので、今度はもう少しベタな特撮怪獣モノにチャレンジして貰いたい。



momo.jpg本大会のプロデューサーである田口清隆監督から常に「映像ドラッグ」と評される田中まもる監督の最新作。

相変わらずスタッフ一人出演者一人で作られた独特の異常な世界はこの人がいったい何を考えて映画を撮っているのか本気で膝つき合わせて二時間くらい聞いてみたくなるオンリーワンな物だった。

但し昨年の「地獄の怪獣最前線」があまりにも不思議な面白さがあったため、今年の「モモトラマン」がなんだか普通に見えてしまうと言う弊害もあったたが、実は一作ごとに映像テクニックは進歩を遂げてきていて、細かい合成(一つの画面に一〇人もの田中さんが登場するというシュールな画面作りがあったりとか)の入れ方とかを見ていると案外センス有るんじゃ無いかと思わせてしまうから不思議。 


tantei.jpg米子のトクサツ少年黒川三兄弟の最新作。昨年はこれの完成が間に合わず予告編しか流されなかったのだが、今回満を持しての公開と相成った。監督の陽平君は今年上京して某大手造形会社でバイトしながら勉強をしていたらしいが、今は米子に舞い戻ってきたそうである。今後は田口監督の話によると新しい現場でスタッフとして拘わる可能性もあると言うことだったので、ぜひ頑張ってきて貰いたい。

それで本作は今までの彼らの作品の中でもっとも良く出来た内容で、しっかり映画になっていたと思えたのだけど、過去作にあったひたすら怪獣が暴れているだけとか、謎の着ぐるみ同士が戦う等身大寸劇とか、魅力の一端でもあった無邪気なパワーが減少し余計な"こなれてきた感"も出てきたので、その個性は失って欲しくないところ。

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この二本は表彰式前の繋ぎ上映で行われた物だが、「UNFIX」はyoutubeでの配信を前提に作られた完全な自主制作作品だそうである(月に一本のペースで配信されていくそうだ)もう一本の「DUST」は先日52歳の若さで急逝した造形師の寒河江弘さん(奇しくも私と全くの同い年)も関わった作品で、今回追悼の意味も込められてトリとして上映された模様。

※「UNFIX」はこちらで全話無料鑑賞可能。「ウルトラマンX」第一六話「激撮!Xio密着24時」を全編でやっているようなノリのドラマなので、あれが好きなヒトならツボに来ることだろう。

と、いうことで最終的には挙手による投票で(投票用紙も用意されていたけど、このへんは毎回のお約束)特別賞が「怪獣保険」、準優勝が「モモトラマン」、優勝は予想通り(°°;)「鉄の探偵」に決定(ちなみにだが私もこれに一票を投じた。もう少し何とかしてくれたら「NEW MOON」が圧勝していたと思うが、並べてみたらやっぱりこれが優勝だろうと)

今年は上映本数がやや少なかったのと、どちらかというと「怪獣」をネタにしただけの映画が多く本格的な特撮を駆使した作品が無かったことは残念だったけど、三時間きっちり心から楽しめたのは間違いなく次も見に来ようという意欲が薄れることは微塵もなかったのであった。

次の熱海と別府大会には行けないけど、徳島から片道二〇〇キロ以内の西日本エリアが会場になったらよほどのことが無い限り駆け付けるつもりである。

なお、「第九回三分映画宴」の話は次の記事で。
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Posted byしろくろShow

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