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"えっさーほ~い"ではなく"えすあーるあい"だよ

もう敬老の日が来てしまった(53歳ならそろそろ私も敬われる立場では無いのか??)ほとんど一月近く前の出来事になってしまったがまるっきり忘れてしまう前に高知の上映会の話を備忘録として綴っておこう。

※これは8月24日(土)の話である。

そういうわけで我が輩は早朝からマイカーを駆って高知県立美術館へと向かっていた。その目的はこの記事でも書いたコレ。高速道路を使って三時間超の距離ではあるが現地は無料駐車場もあり一度中へ入ってしまえばあとは楽なもの。今年は本館改修中で館内のレストランは使えなかったけど、本来なら食事もとれて珈琲飲みながら休憩することも出来る場所でもあるのだ(けっきょくこの日は徒歩で近隣のスーパーまで昼飯買いに行ったけど)

9時半の開場とともに大ホールに入ると改修済みと聞いていたホールに対して「何処が変わったの?」と言いたくなるくらい施設面での変化は感じられなかった(耐震工事と言うことで内装とかは手を入れなかったのだろうか)唯一トイレがウォシュレットになっていたのは大きな変化で、用を足した後は尻を洗いたい派の私にとってこのブチ改造は大歓迎である。
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お客さんの入りはぱっと見でだいたいキャパ(収容人員400人可能)の3~4割程度くらいだろうか?2年前のゴジラ特集上映の時と同様待ち時間の一工夫も一切なく(館内ではBGMも用意されておらずしーん、とした無音状態がしばし続いた)ロビーにも関連の展示・物販等もゼロという、なんだが淡々とした雰囲気で上映会がスタートしたのであった。

以下、この日上映された作品群に短い感想を添えて振り返ってみる(ちなみにだがすべて16㎜フィルムでの上映)

-Aプログラム(10時~13時35分)-

1.怪奇大作戦 第7話「青い血の女」(脚本:若槻文三/監督:鈴木俊継/特技:高野宏一)
劇中では「アレ」としか説明されない人形がとにかくコワイ( ̄。 ̄;) ようこんなもんを19時台に放送していたなと、今更ながらあらためて昭和40年代の寛容ぶりに感心してしまうのである。

2.怪奇大作戦 第12話「霧の童話」(脚本:上原正三/監督:飯島敏宏/特技:的場徹)
毒ガスを使ったトリックの作り込みは浅いけど、この全編通した牧歌的センスで描かれる鬼野村の描写は本当に素晴らしい(三沢の車にヤギが乗ってしまうところは毎回微笑ましく笑ってしまうのだ)その反面外資企業が都市開発のために土地売買に絡んできて、町民から自治体までがそれに乗っかろうとする展開になるのはあまりにも現実的で生々しい。本エピはそのコントラストがドラマとしてものすごく効いていると思うのである。

3.怪奇大作戦 第14話「オヤスミナサイ」(脚本:藤川桂介/監督:飯島敏宏/特技:的場徹)
催眠学習ってスゴいんだなと、これを見た当時は素直にその有効性を信じたモノだよ(ーー;)  

4.怪奇大作戦 第16話「かまいたち」(脚本:上原正三/監督:長野卓/特技:高野宏一)
理由なき快楽殺人という時代を先取りした傑作。犯人の松夫がまったく殺害の理由を語ることなく(実際台詞も一言だけしかなかったし)終わっていくのも、事件は解決したのにまるでバッドエンドのような印象を与えてしまう回だった。牧(岸田森)が松夫に心情同化していくのも今見たら怖かったなー・・・(ラストシーンの演出はそれを意識したものになっていたし少し「サイコ」のラストカットにも近かったかも)

5.恐怖劇場アンバランス 第4話「仮面の墓場」(脚本:市川森一/監督:山際永三)
このエピ見るの通算で3回目くらいだけど、やっぱり何度見てもラストシーンがよくわかない。うーむ、ありゃどう解釈したらよいのだろう。ドラマの作りは劇中劇でその部分は面白かったが、あとはキャストの濃さが見どころだったくらい(唐十郎、橋爪功、緑魔子、三谷昇、そして子役時代の鶴ひろみ等)

6.恐怖劇場アンバランス 第9話「死体置場(モルグ)の殺人者」(脚本:山浦弘靖/監督:長谷部安春)
めっちゃベタな怨念モノだが、殺された人が自宅へ顔を出して娘や妻と最後の別れをするくだりはけっこう泣かせる。キャストでは愛人役の西尾三枝子がエロくて良かったのだ。


-Bプログラム(14時30分~18時05分)-

7.怪奇大作戦 第4話「恐怖の電話」(脚本:佐々木守/監督:実相寺昭雄/特技:大木淳)
ゲストの桜井浩子が美しい。あとはどこを切っても実相寺節と言いたくなる"らしいカメラワーク"のオンパレードで、大画面で見るとその面白さは濃厚。それから先の「かまいたち」と続けて見たら牧は明らかに今で言う「発達障害系」のキャラであることが良くわかる。

8.怪奇大作戦 第5話「死神の子守唄」(脚本:佐々木守/監督:実相寺昭雄/特技:大木淳)
「怪奇」の実相寺監督作品ではあまり好きな話ではない。被爆した兄と妹の悲劇がこれだとあんまり伝わらない気がした(バンノ隊長こと兄役の草野大吾が人体実験の言い訳をしているだけのように見えてしまって話に乗りきれないのだ)

9.怪奇大作戦 第23話「呪いの壺」(脚本:石堂淑朗/監督:監督:実相寺昭雄/特技:大木淳)
贋作を代々引き受けてきた一族の復讐劇ということだけど、そのへんが少し説明不足で最初見たときは「結局どういう話だったんだろう?」とすんなり理解することが出来なかった。しかしリュート物質で眼球を破壊されるシーンや、炎上する寺の特撮がとんでもない出来の良さで、ここだけでもこの回は見る値打ちがあると断言できるのである(下記動画にそのシーンあり)

10.怪奇大作戦 第25話「京都買います」(脚本:佐々木守/監督:実相寺昭雄/特技:大木淳)
恋愛体験の殆ど無かったオタクが数少ないデート経験を思い出とともにトレースする様はもう勘弁してくれよと言いたくなるほどとてつもなくリアル。これは「かまいたち」で感じた心情同化以上のモノで、言ってしまえば私もこれに近いことをした経験があるからこの気持ちは痛いほど良くわかるのだ(いい年をして好きなヒトに好きと言えないもどかしさとか)なのでそう考えると最後の「あの」場面は牧が彼女を誰にもやりたくないという願望が少しだけ叶った安心感と、その彼女が二度と俗世に帰ってこない絶望感とが入り交じった、相反する気持ちがああいう幻覚を見せたのかなと今回はそういう事も思ったりしたが、これも確実に傑作と呼べるエピソード(しかも大人のラブストーリーと言うのがすごい)

11.恐怖劇場アンバランス 第10話「サラリーマンの勲章」(脚本:上原正三/監督:満田かずほ)
数年ぶりにしっかり見たけどこの回は面白かった! 以前誰かが(池田憲章先生だったかな~)藤子不二雄Aさんの短編「明日は日曜日そしてまた明後日も……」を彷彿させる内容と書いていたのを読んでなるほどなと思ったこともあるが、改めて見てみると主役の犬飼課長(梅津栄。なんと梅津さんは生涯でこれが唯一の主演作だとか)は見事に人生をリセットすることに成功したわけで、ラストでは明らかに顔が笑っていたのである。そこが藤子さんの短編とは違うところ(テレビ視聴のときは悲劇だと思い込んでたけど、そうじゃなかったんだよな)

12.恐怖劇場アンバランス 第12「墓場から呪いの手」(脚本:若槻文三/監督:満田かずほ)
80年代初期に突然ザ・ぼんちのネタにされて一気に人気の出た山本耕一さん(「そ~おなんですよ、川崎さん」という「アフタヌーンショー」でのやりとりがギャグにされていた)主演のエピ。バラバラにされた人の手だけがいつまでも追いかけてくると言う、途中からなんとなくコメディ臭すらしてきた話だったけど、ふと古谷三敏先生の「手っちゃん」という漫画を思い出してしまった。凡作と言えば凡作だが手だけが襲ってくるその絵面だけは面白みあり。

こうして上映会は終了したのだが、この日はそれほど疲労感も覚えず最後まで楽しんでしまった。長編映画を3~4本かけるいつものやり方より、こういう尺の短いテレビドラマを小出しで流した方が私のような高齢特撮ファンには鑑賞生理に合っているのかもしれないな。

来年もたぶん同じ時期に定期上映会が開催されるだろうから、今度はちゃんぽん(映画一本か二本、30分ドラマ八本から一〇本、みたいな組み合わせで)プログラムなんかも期待してみたい。たとえば「ウルトラQ・ザ・ムービー」と「ウルトラQ」のより抜きエピのラインナップとかで(アンケートにはこの時期向きな国産怪談映画もやってくれと書いてきたけど)

あと、どうせやるならもうちょっと雰囲気作りというか会場を「それっぽい」(この日で言えば上でも↑書いたけど「怪奇」「アンパラスン」のサントラを待ち時間にかけるとか、ポスターの展示やDVD・書籍の販売スペースを設けるとか)仕様で設営してくれると嬉しい。企画している美術館の人はたいへんだと思うけど、あとほんの少しだけ頑張ってみていただきたい。

なんにしろ今年も有意義な土佐遠征でした。最後になりますがこの日は地元特撮ブロガーの雄・ウスラバさんもいらっしゃったそうです(こちらの記事参照)また翌25日の上映には高松から私のお仲間である楽珍劇場さんも来場されており、おもいっきり満喫して讃岐に戻られたとか。お二人とも今回ご一緒出来なかったのは本当に残念でしたが、次回どこかで特撮怪獣映画(またはテレビ)が上映されるときはなんとかして集結したいと思いますので、その際はよろしくお願いいたしますm(__)m

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しろくろShow
Posted byしろくろShow

Comments 4

There are no comments yet.

楽珍劇場  

この歳になって判る、信子はん(『呪いの壺』)のエロさ

今回のプログラム+高知散歩は実に楽しかったです
昼飯はShowさんが教えて下さったスーパーのすぐ近くにあった豚太郎で定食を食いました

25日(日)では午前の部で上映された『呪いの壺』、ラストの寺炎上を大画面で観れて感無量でした
このエピソードはキャストの皆さんの渋い演技も実にGOODです

特に好きなシーンが、
牧「リュート光線が外部に放射される時、毒物の上薬を伴うんです、きっと。そしてまずやられるのが…」
的矢「眼!」牧「眼!」
この時の岸田森の目の演技にいつもゾクゾクさせられます

それと信子はん登場シーンの官能美もたまりません
口元アップでハアハアとか、ほっぺたムニューとかエロ過ぎます

いやあ、『怪奇大作戦』って本当に良いものですねぇ~

2019/09/17 (Tue) 22:37
しろくろShow

しろくろshow  

昭和特撮にはエロがたくさん隠れていることを、思たより早よ嗅ぎつけましたな(by日野統三)

>楽珍劇場 さん

こんばんは、コメントありがとうございますm(__)m

あ、豚太郎あったんですか??わたしスーパーと弁当屋さんは把握してたんですが、そっちは見落としてましたよ。今度行ったらもっとよく見ておかないといけませんね。

「呪いの壺」のマライマックスをスクリーンで見られたことは私も本当に得がたい経験だと思いました。またフィルム上映ならではの粒子の粗さが余計リアルさを醸し出してめっちゃ良かったですよね(合成のマスクが全然わかんないんでマジ火災にしか見えなかったですし( ̄。 ̄;))

※家帰ってから「怪奇」のDVD出してきて見返す時間が長くなっています

それと前回のコメ返でも書いたんですが今回のブログラムは「怪奇」「アンバランス」ともにいろんな女優さんを見られたのも面白かったです。それで最近まで全然知らなかった話だと「仮面の墓場」に家出少女役で出ていた小野千春さんって「V3」のヒロイン・小野ひずるさんのお姉さんだったらしいですね。しかも若くして亡くなられているそうで、かわいい人だな~と思っていただけにまあまあのショックを受けてしまいました(__;)

私個人は来年もこういう形(特撮テレビドラマ中心)でプログラム組んでくれたら嬉しいなと思っていますが、どうなるでしょうねー・・・(「怪奇大作戦」をもう一回やってくれても全然オッケーですけど)

2019/09/18 (Wed) 20:16

ウスラバ  

先月はお疲れさまでした

御無沙汰しております。
今回も御来高まことにありがとうございます。高知の人間として、喜ばしい事この上ないです。
今年の上映会は美術館のリニューアルに伴っての大幅な方向転換が、実に良い英断だと私自身も感じております。それこそ京都みなみ会館さんでの怪奇映画祭を彷彿とさせ、贅沢さも格別でした。
来年はお会い出来ます事を期待して、またのお越しを何卒よろしくお願い致します。

2019/09/20 (Fri) 00:09
しろくろShow

しろくろshow  

めちゃめちゃ楽しかったです

>ウスラバ さん

こんにちは、コメントありがとうございますm(__)m

二年ぶりの定期上映会は観客として今まででいちばん充実感漲るイベントだったと思っています。内容が良かっただけに会場設営をもう少し頑張ってくれたらという不満はありましたけど、こういう企画があるだけでありがたいことですし、あまり文句は言えません(ーー;)(と、言いつつも少し音響がこもりすぎていてときどき台詞が聞き取れなかったのがちょっと残念でした。あれはスピーカーの位置の問題でしょうかねー・・・)

夏だけだと勿体ないので何れは冬もやってもらって、年二回の定期開催になればもっといいなと期待をしております。

※来年はもう少し早めにご連絡したいと思いますので、またよろしくお願いいたします。

2019/09/21 (Sat) 09:37

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