FC2ブログ

ヤツの頬が紅く染まるのは惨劇の証

GW中にイオンシネマ宇多津「ジョーズ」を見てきた。

博多での「狼たちの午後」鑑賞以来その楽しさにすっかり味を占めた「午前10時の映画祭」「未知との遭遇」に続いて僅か一月のインターバルで見に行くことが出来たわけだが、なんだか家から一時間弱で行ける期間限定の名画座を見つけたような気分だ。

で、実は「ジョーズ」に関しては我が輩今まで劇場で見たことがなく、今回が正真正銘のジョーズ・スクリーンデビューだったのである(このシリーズは唯一映画館で見たのが「ジョーズ3D」だけという(ーー;)腰砕けぶりで)

最初に「ジョーズ」を見たのはおそらくテレビでの吹き替え版だったと思うのだけど、生まれて初めてビデオデッキ(高校時代の昭和58年秋に買ったベータマックスF11)を買ったときに部活の先輩から録画テープを借りて見たのがマイ・ファースト・ジョーズ体験だったはず。

そのテープに録られていたのは「水曜ロードショー」での何度目かの再放送分だったと記憶しているが不思議とどんな声優さんがアテていたとか(データを見るとロイ・シャイダー=滝田裕介/ロバート・ショウ=北村和夫/リチャード・ドレイファス=樋浦勉という、なかなかの豪華メンバー)そもそも内容自体もあんまり覚えて無くて、今思えば「早くテープを返さないといけない」という強迫観念でもあったのか、かなりいい加減に視聴してしまったような気がするのだ(こういうのを徳島では「いけいけさっさ」という(__*))

IMG_0754.jpgその後何年かして(たぶんハタチくらいのころ)知人が持っていたLDソフトをVHSにダビング(当時はこういう行為もある程度は許容されていたのだよ。あとベータ者が周りにいなくなりはじめてテープの貸し借りに不自由しだしたため、急遽VHSのデッキを買ったのもこのあたり)してもらい、ようやく「ジョーズ」全長版を入手して見ることが出来たので、内容をホントに把握したのはこのときが初めてだったかもしれない。

正直な感想としては単純に面白いなとは感じたモノの、劇中で心揺さぶられるほどのことは無く「まあこんなものだろうかな」という程度の反応しか出来なかったのだった(この時点では「ジョーズ」の亜流だった「オルカ」の方が面白いと思っていた←よくあるオリジナルを見ずしてパチモンを先に見てしまうと起こる逆転現象)

そして2000年頃、我が輩はDVDプレイヤーとしてプレイステーション2を買うことになり、そのショップで売っていた数少ない映画ソフトの中から「ジョーズ」を選んで一緒に購入したのである(DVDはこのときがハード/ソフトとも初購入)

思えばこの頃がもっとも腰据えてこの映画を見たときだと思うのだけど、我が輩も既に30歳を過ぎある程度人生の機微みたいなものがわかり始めた時期だったせいか主役である三人のおっさんたち各自が背負ってきたモノを少しは理解できるようになり、ココに於いてはじめてこの映画がただのモンスターパニック物ではない"男達の内なる戦い"を描いた実に男臭い物語であることに気がついたのである。

また本編とは別に収録されていたメイキングがとても興味深くて、それまでは勝手な想像で若い天才監督がトントン拍子に作ってヒットさせたみたいな決めつけ(それこそ撮影もスイスイ進んだろう的な)をしていたら、あわや撮影中止になりかねないトラブルが続いていたという、これまた別の映画になりそうな裏話を延々と聞かせてもらえたのも面白かったのだ(とにかくサメのギミックが殆どまともに動かなかったそうで、映画の中でサメがその姿をちらっとしか見せないのは「仕方なく」だったとか。それが結果として不気味なムードを出していたんだから何が幸いするかわからないという好例)この本編とメイキングのセットは私にとって「ジョーズ」という映画を自分の中で見直す良いきっかけになったのである。
IMG_0756.jpg

なので今回のスクリーン上映についてもこの機会を逃がすことは出来まいと言う気分で意気揚々と現場に駆け付けたのだった。今回は最初から自分の中で良作認定が終わっている映画だったので、特に新しい発見みたいなモノはなかったけれども、大画面環境での没入度は高く(__*)過去最高レベルで集中して見ることが出来たのであった。

それで今回一番に感じたのはやはり以前から思っていた「オトコたちの内なる戦い」という構造がよりアツく熱気として伝わってくるところで、たとえばブロディ署長(ロイ・シャイダー)なら彼は凶悪事件が頻発するニューヨークでの警官仕事がイヤになり、25年以上殺人事件が起きてない平和が取り柄のアミティへ移ってきたはずなのに、既にここの田舎暮らしにも飽き飽きしており(連日舞い込むのは駐車違反や子供のいたずら対応みたいなものばかり)そのうえ自分がどこか"よそもの"扱いされているのを感じているように見受けられていた。

しかし人食い鮫事件の発生以来これに真剣に取り組むことではじめて"よそもの"から脱却しようとしているのが見ているとよくわかるのだ(犠牲になった少年の母親からなじられたり自分の子供が危機に瀕したことが契機になったとは言え)映画の中盤で妻からニューヨークに帰らないのかと聞かれて「帰るのは自宅(ここ)だよ」と、ようやく本気でアミティの一員になろうとする覚悟のようなモノを見せるところはけっこうグッとくるところで(ここ間違いなく静かなるアツアツポイント←もう今や誰も使ってないカメ止め用語(ーー;))

劇中で一番美味しいところを持っていくクイント(ロバーシ・ショウ)にしても前時代的なバンカラキャラではありながら、戦時中彼が乗っていた潜水艦が沈没して海洋に漂っているとき出くわしたサメとの因縁を語るところはめちゃめちゃカッコ良かったし(彼が「こういう人」になったいきさつを瞬時に想像させるあたりは達者な演技力の賜物)そのクイントから若造扱いされるフーパー(リチャード・ドレイファス)も随所にサメオタクぶりを発揮して終盤は物語をかき回していくのが面白く、映画の中ではトリオとしても上手く機能していたと思うのである。

なにせこのジャンルの映画としては間違いなく傑作のひとつとであると言っておきたい。そして今ならUSJのジョーズライド(設定や状況はだいぶ違うけど、アミティの雰囲気はそこそこ味わえる。それはそうとあのライドってジョン・ウィリアムズの曲使ってたっけ??)をもっと楽しめるのではと、なぜかそんなことを思いつつこのたびは宇多津を後にしたのであった(次来るならおそらく「ゴッドファーザー」になるでしようなあ・・・)

関連記事
しろくろShow
Posted byしろくろShow

Comments 4

There are no comments yet.

楽珍劇場  

Netflixで『ジョーズ3D』を配信してますね

コンバンワ!燃えますよね、『ジョーズ』

…と言いつつ実はワタシ、未だに劇場では観ていないんですよ
(でも何故か『ジョーズ'87 復讐篇』は観に行っていて、こちらの内容は全く記憶に残っていません…)

幼少の頃に凄いブームになって、たぶん水曜スペシャルで紹介されたのが初めて見た映像だと思います
で、そのブームの便乗作品『恐竜・怪鳥の伝説』はロードショー公開時に観に行きました

サスペンスフルな音楽で盛り上げる『ジョーズ』と違って、
湖面で水遊びしている観光客の足元に、無音でゆっくり近づいてくるプレシオサウルスは、当時キッズだったワタシを震え上がらせました

『ジョーズ』と『恐竜~』は、”深い水たまりの底にはデカくて怖い何かが潜んでいる”という恐怖心を幼少のワタシに植え付けた罪深い作品で、リアルの海とか湖は今も苦手なのです

2019/05/16 (Thu) 01:22
しろくろShow

しろくろshow  

アレが3Dデビューでした

>楽珍劇場 さん

こんばんは、コメントありがとうございます<m(__)m>

「ジョーズ3D」って赤青セロファンメガネじゃない偏光グラスを使った本物の3D映画だったんですけど、私これがリアル3D(?)初体験でした。

サメに食われてバラバラになった手とかが目の前でぷかぷか漂っていたシーンでは思わず手を伸ばすという田舎モン丸出しの行動を取ってしまったことを思い出します(あとはこちらに向かってモリが飛んでくるシーンとか、つい避けそうになったりとか)

しかしこの元祖「ジョーズ」はわかっていたけどアツかったです( ̄。 ̄;) 本音を言うとクイントには死んで欲しくなかったなって気もしてるんですが、このトリオは抜群に魅力的でした。

これ以降映画の中ではあらゆる動物が人を襲い始めたわけですが、どこかでそんなんばっかのオールナイト上映やってくれたら面白いのにと思ってしまいます(みなみ会館が復活したら「スクワーム」「グリズリー」「スウォーム」あたりをいつかはやってもらいたいです)

あ、「恐竜・怪鳥」私も最初見たとき結構怖かったんですよね~(特に白影さんが食われるゴアシーンはショックだったなあ)

2019/05/16 (Thu) 21:12

MILLAFAN  

私もベータ

しろくろさん、こんばんは
私もビデオデッキはベータから入りました(^-^;
で後にVHSを購入しました。
奇しくも同じ道を辿ってきたのですね。

「ジョーズ」はリアルタイムで映画館鑑賞でした。(当時、映画館も大劇場でした)
スピルバーグの名前を全世界に知らしめた作品ですよね。ほんと熱い映画でした。ジョン・ウィリアムズの曲も知らない人はいないんじゃないかな。思春期に観たので思い出深いです。
パニック映画ブームの下地はありましたが、この後動物パニック映画も雨後の筍の如く沢山作られましたね。

2019/05/18 (Sat) 19:54
しろくろShow

しろくろshow  

令和で最初に人を襲う動物は何でしょうね

>MILLAFAN さん

こんばんは、コメントありがとうございます_(._.)_

それと返信が遅くなって申し訳ありませんでした。昨日は早朝から深夜まで身内の引っ越しの手伝いに行ってて( ̄。 ̄;)全然チェックできてませんでした・・・

私がビデオ買おうと決意した頃は廻りにβ持ってる人が多くて、それが決め手になった所もあったんですけど、2年くらいしたらあっという間に世間のVHS占拠率が高くなったんですよね~(ーー;)(レンタル屋からベータのソフトが消えたのもこの頃でした)

今や「ジョーズ」(敢えて言うなら「鳥」もですけど)なくして動物パニック物なしというくらい、このジャンルのトップランナーになっている感が強いと思います。別れられないパチモンシリーズだと他には「テンタクルズ」(タコ)「グリズリー」(クマ)あたりもよく覚えてます。


2019/05/20 (Mon) 20:25

Leave a reply