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バババ円盤ババン~我が友宇宙人

かなり前のことになるが4/6の土曜日、お隣の香川にあるイオンシネマ宇多津「未知との遭遇」を見てきた。

この記事に書いたとおり「午前10時の映画祭10」が開催ラストイヤーにして遂に比較的近場で見られることになったのである。これできっと閉幕までの向こう1年間は宇多津に行く機会も増えることだろう。

もともとここは94年に「ワーナーマイカル・シネマズ宇多津」としてオープンした四国初のシネコンだったと思うのだが、その当時はどんどん寂れていく地元の映画館と比べても劇場環境(この場所で初めて見たのが96年の「ミッション:インポッシブル」。高傾斜で前列の人が邪魔にならないシートやクリアなサラウンド音響、一つの建物で何本もの映画を上映している今じゃシネコン当たり前のスタイルをどれもこれもすごいなと、あの頃はこの劇場へ行く度に毎回感動していたのだ(ーー;))に雲泥の差があったので、ほぼ月一程度で通っていたのであった(映画好きの友人2~3人と徒党を組んでガソリン代を等分し車で現地入りしていたよ)たぶん映画館そのものの施設はある程度初期のモノを流用していると思うので、リフォームはされているもののレイアウトや雰囲気は当時のままだったせいか今回は懐かしさもかなりあり。

閑話休題(ソレハサテオキ)「未知との遭遇」についてだけど、これを映画館で見るのは三度目となる。最初が封切り公開時に(小5の時)OSグランドというかつてあった映画館で見た。ここは座席数が500を超えた2階建ての劇場で、当時も今もこれほどのキャパを誇る映画館は徳島に存在していない。2度目が高校時代「特別編」のリバイバル上映がされたこちらも今は無き徳島ホール

本作はわたしが映画のベストテン企画などに参加する際に必ず入れてしまう映画ではあるのだけど、これだけはちょっと他の映画とは思い入れが違っていて、少しそのへんの事情が変わっていたのである。

それが何かというと要はハマった物のタイミングというか、子供の興味の対象あるあるというか、書き出すと少々長いむかし話になってしまうのだが不幸にしてここまで読んでしまった人は最後まで辛抱して付き合っていただきたい。私が物心ついて(3~4歳の頃)最初に興味を示したのは親の言によると車だったそうで、走行中の車輌を一瞥しただけで車種/年式/グレード等を全てソラで言えていたそうだ。まったく記憶には残ってないし現在はこれっぽっちも車に興味が無いので不思議な気はするのだけど、父親が車好きな人で私を連れてよくディーラーを廻ったりしていたそうだから、きっとそのときに刷り込まれたのだろう。で、次にハマったのが怪獣・ヒーロー物である。この時代はわりと長く、4歳~9歳の間約5年ほど続いた(この趣味は思春期にまたぶり返すわけですが( ̄。 ̄;))

そしてそのあと我が輩の新たな興味の対象として出現したのが「野球」と「UFO」だった。野球の話はひとまず置いておいて、なぜUFOに興味を持ったかと言えば、なんといっても日本テレビ系列でやっていた「木曜スペシャル」で年に何度か放送されていたUFO特集に感化されたのが大きく、ガキの頃我が輩はアレをバラエティではなく完全に「報道番組」だと思って見ていたのである(70年代中頃に世の中を席巻していた「オカルトブーム」に煽られたのも否定できないが)

※ここから先はこの曲をBGMにして読むように

当時他局の同類番組が写真や撮影者のインタビューだけで短時間に終わっていたのと違い、この「木スペ」では90分という尺をフルに使って複数の事件を取り上げ綿密な現地取材(国内だけではなく海外へも年中飛んでいた)と再現フィルムを織り交ぜ、そこへ「スタートレック/宇宙大作戦」のカーク船長でお馴染みの声優・矢島正明の「なんかしらんが説得力のある声」によるナレーションが被された構成でパッケージされていたためか、当時のガキには強烈な印象として残っていたのであった(これは憶測でしかないけど矢島氏の起用は木スペの数年前に同じ日本テレビ系列で放送されていた英国製SF特撮ドラマ「謎の円盤UFO」(こちらのナレーターも矢島さんが務めている)を下敷きにしたところがあったのではないか)

62454926.jpg木スペきっかけでUFOに興味を持った我が輩は今度は関連書籍に手を出し始め、中でも南山宏さんのUFO本にハマってしまった(子供ながらに取捨選択の心得はあったのか、UFO本なら何でも良いという感じではなかったようで、南山さんの本は余計な私見は挟まれておらず新聞記事のような伝聞情報に徹していたので、それが信用を抱かせていたのではと思っているのである)

なかでも熟読したのが「世界の円盤ミステリー」というある種UFO/宇宙人の目撃史ともいうべき本で(右画像参照)ここで有名なエピソードの数々(ケネス・アーノルド事件・マンテル大尉事件・アダムスキーの紹介・私と同世代の人なら誰しもが一度は見たことがある「フラットウッズ・モンスター」「FBIに捕まった全裸の宇宙人」等々)を勉強(?)したような記憶があるのだ(この本がもう手元に無いので確認することはできないが、ひょっとしたら他の本で読んだネタが混じっているかも)

「未知との遭遇」が公開されたのはまさにそんなタイミングだったので、そらこんな本格UFO映画を昭和の円盤少年が見ずにはおれまいという状態だったのである。なので初見時の我が輩はこの映画をフィクションとは一切感じておらず、「木スペ」や南山本で得た知識をベースに(じっさい「未知との遭遇」は当時のUFO情報を正確に映像化していた。映画の監修者にその道の権威・アレン・ハイネック博士を起用したのもじつに効果抜群だったし、何よりどのカットもUFO本の挿絵に直ぐ使えそうなビジュアルが多かった)それらの番組や本では当然明かされることの無い真実を見る(知る)ことができるという期待感のような物でいっぱいだったと思うのである(劇中のロイ(リチャード・ドレイファス)の心境と少しシンクロしていたところもあったのだろうなあ)

それまでボケボケの写真や八ミリフィルムでしか見たことの無かったUFOや宇宙人が大画面に映し出されるたびに「これはぜったいホントのことなんだ!世界中で似たようなことが絶対起こってるんだ!」と真剣にそう感じてしまったのであった。まー、今ほど情報が無い時代だったとはいえ振り返ると七〇年代のガキってほんとに素直だったんやなー、としか言い様がないのだけど(;´Д`) この映画を見てこういう反応していたのは我が輩だけではなく、たとえば映画監督の手塚真さんなんかも自著「夢見るサイコ」の中で「「未知との遭遇」はスピルバーグが「空飛ぶ円盤」版ウォーターゲート事件として描きたかったのでは」と大真面目に語っている位なので、あの頃の円盤少年たちがこの映画から受けた真実度・ホンモノ臭は相当な物だったと言えましょう。

その後時間も経ってトシもとってある程度分別が付いてくるようになると今度は純粋に映画(エンタメ作品)として「未知との遭遇」を見られるようになってきたのだが、今回数年ぶりに全編を見返してみたら今まで思わなかったようなことが自分の中にいくつかわいてきたのだった。

「未知との遭遇」は最初のテレビ放映(昭和57年の「日曜洋画劇場」)以降LD→DVD→BSでのHD放送といろんなバージョン(主に「劇場公開版」「特別編」「ファイナルカット版」)を各種媒体で自宅鑑賞を行ってきたが、そのときはロイの行動にまったく共感することができず、ひたすら奥さんや子供たちがかわいそうでいくら宇宙人に「選ばれた故の行動」だったとしてもそれはないんじゃないの?と、思っていたのだ。

また、バミューダトライアングルで行方不明になった人々が数十年ぶりに帰還できたのも、どうせならもっと早く帰してやれよ!ってツッコミたくなったし、全編がどことなく新興宗教にハマった男の顛末記(その辺もメタファーとして家族崩壊が描かれていたような気もするけど)みたいな作りに見えて、ストーリー的には「なんだかしんどい(´・ω・`)」印象を強く持ってしまったのであった。

それがこのたびの再見だと大画面大音響で見たというのもあってか、けっこう細かいところで引っかかることがあって、まずロイの劇中での現状認識が既に「家族をほっぽり出して自由になりたい」という気配を見せていたこと(深夜のUFO見学に家族を連れ出したとき妻は「若いときにこういうところでデートしたよね」と思い出に浸ったラブサインを出しているのにロイがすごく冷めた態度をとっていたり)また自分が子供じみていることを敢えて良しとしているのも然り(彼が思う「子供像」を息子たちに押しつけようとしてまったく受け入れられないのもそうだし、妻から皮肉を込めて「ジミニー・クリケット」(ロイの大好きな「ピノキオ」に登場するコオロギのキャラ)と呼ばれてもそれが伝わらずにノーリアクションだったり→職場から電話がかかってきたシーンで妻が吐く台詞なのだが、この場面字幕にはその言葉が表示されないので今まで気がつかなかったのだ)俺が思い描いたファミリーってこんなんちゃうやん!的な空気が結構序盤から漏れていたのである。

だからあのラストシーンはロイにとってだけは間違いなくハッピーエンドだったのだろうと思えたし、アブダクトされていた人たちの復帰までの道程が長期にわたったのも宇宙人側の都合(地球人とコンタクトをとっても大丈夫なのかどうかという下調べもあっただろうし、ウラシマ効果の副作用もあったのではないかと言った事を想像してしまった)と思えばこれも仕方ないのかなと(迷惑を被った彼らの家族にはホント気の毒だけど)そういう見方をしていると実はこの映画って壮大なテーマに見せかけたおっさんの人生リセット物語だったのかもしれないなと、初見から40数年経って全く違う感想を抱いてしまったのである。

こういう自分にとっての様々な時期(或いは年齢)で見たときの印象や感想がガラッと変わってしまう映画ってなかなか無いと思うし、己の中では「未知との遭遇」の特別加減というのは今後些かも衰えることはないだろうと、この三度目の劇場鑑賞であらためてそう感じた次第(劇場で見たからこそ気がつく場面転換の格好良さとかも)それとなんと言ってもジョン・ウィリアムズの音楽がやっぱり素晴らしく、この日以降ラックから引っ張り出してきたサントラを車の中でしつこいくらいに聴いていたりする(これがまた夜聴いたらけっこうコワイのだ(ーー;))(こちらで試聴可能)
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しろくろShow
Posted byしろくろShow

Comments 7

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トガジン  

♪近ごろ少し 地球の男に 飽きたところよ

こんばんは。

私も毎回見てました。矢追純一さんのUFOスペシャル。
いや~懐かしいですなあ。
ピンクレディーの「UFO」もあの頃じゃなかったでしたっけ(笑)。

実は私も6日(土曜)に金沢で『未知との遭遇』を観ておりました。
『特別編』以来、39年ぶりにスクリーンで仰ぎ見るマザーシップは圧巻でしたね。
「午前十時の映画祭」は徳島県と同じく福井も他県まで遠征しなければならないのが難儀ですが、これでしか見られない作品も多いのでやめられないんですよね。
半年間だけでもいいので来年以降も続けてもらえないものかと思っています。

それと「おっさんの人生リセット物語だったのかもしれない」論については今回私も同じ印象を持ちました。
でもよく考えてみると『未知との遭遇』を作った’77年頃のスピルバーグは30歳くらいで未婚だったわけで「人生のリセット」なんてまだ考えてもいなかったと思うんですよね。
しかし今回上映された「ファイナルカット版」を編集した時(’02年)にはもう50歳を超えていたはずですから、「人生のリセット願望」が作品から滲み出てもおかしくはない気がします。
そんなわけで、「オリジナル」「特別編」「ファイナルカット」の3バージョンを見比べてみるというのも『未知との遭遇』のオツな楽しみ方かも知れないですね。

2019/04/28 (Sun) 22:34
しろくろShow

しろくろshow  

そういえば近所の喫茶店で「UFO」と言う店がありました

>トガジン さん

こんにちは、コメントありがとうございますm(__)m

たぶんあの頃って「エクソシスト」や「ノストラダムスの大予言」なんかがきっかけで起きた大・オカルトブームの余波って言ったらなんですけど、UFOやネッシー・雪男(今で言うUMA)スプーン曲げ少年といった胡散臭い連中が大人気でしたよね(^_^;)(オイルショックのせいで「世紀末・終末」気分もすごくありましたし)

中でも矢追さんの番組は他を圧倒する面白さがあって、毎回ぜったいオチがないのに( ̄。 ̄;)次もぜったい見たくなる気分になってました。

それとスピルバーグは確か両親が自分が子供の頃に離婚していて、それが自分の映画の家族設定に影響していると言う話を聞いたことがあります(お父さんが出て行ったとかじゃなかったでしたっけ??だから劇中の父性が異常に弱く表現されているみたいな記事を読んだ記憶があります。「ET」の冒頭なんかまんまそういう感じでしたよね)

あと今とつぜん思い出したのは彼の映画には若くて綺麗な女優さんが出てこないというツッコミを「スターログ」でされてまして、そういえば初期は特にそうだなと(「未知との遭遇」なんてまんまそれでしたし、ああ可愛いなって思えたのは「続・激突!」のゴールディ・ホーンくらいでしたでしょうか)

あ、トガジンさんが既にご覧になった午前10時の映画祭での「ジョーズ」、私もこの休み中に行ってこようと思っています(^^)

2019/04/29 (Mon) 10:33
しろくろShow

しろくろshow  

<拍手コメントのお礼>

>H 様

拍手コメントいただきましてありがとうございました_(._.)_

私がLDプレーヤーを買ったのは昭和60年で、確か初期のコンパチブルタイプだったと思います。CDプレイヤーとしても使っていたのでLD/CDソフトはこのあたりから集め始めました。LDソフトの画質には当時とても満足していたのですが、何せ片面1時間しか収録できないので長い映画になると二枚組四面、みたいなやつもありましたよね(ーー;)

でもあの三〇センチのジャケットを手に取ると毎回ワクワクしたのは今のブルーレイを買った時の比ではありませんでした(これはLPレコードの時もそうでしたけど)

それと私こんなにUFO好きではありますが、未だに見たことはありません。身内では懐疑派の父と弟が目撃経験があるのに、なんでオレが見ることが出来ないのか、実にナットクいかんなと憤ったことがあったのを思い出してしまいました。

2019/04/29 (Mon) 11:15

MILLAFAN  

印象や感想がガラッと変わってしまう映画

しろくろさん、こんばんは。

私も再見すると変わった映画はあります。
最近では「ローマの休日」を2年前に再見した時、涙が止まりませんでした。
こんなにも涙って出るものなのか?っていう位に。
年を取って涙もろくなったのもあるかも?ですけど・・・

私が二十歳頃の「ローマの休日」初見では、二人が体験する胸のときめきがとても記憶に残っていてこれほど泣ける映画ではなかった訳です。

やっぱり歳を重ねると感じ方が変わるのでしょうね。

2019/04/30 (Tue) 21:20
しろくろShow

しろくろshow  

元号変わって最初のコメ返です

>MILLAFAN さん

おはようございます、コメントありがとうございましたm(__)m
MILLAFANさんから頂いたこのコメントがウチでは平成最後となりました。
本日より令和に突入いたしましたがあらためてよろしくお願いいたします<m(__)m>

そーですね、やっぱり自分がそれなりの年齢になってきたことで今まで気がつかなかった共感部分や、理解できる要素なんかも増えてきてるんでしょうね~。

私の場合は映画ではなく「怪奇大作戦」の「京都買います」を見返したときに「ローマの休日」でMILLAFANさんが反応されたことに近い感情を持ちました。牧(岸田森)がデートした京都の街を全く同じコースで一人廻っていくラストは今見た方がより切なく感じました(オタク特有の少ない恋愛経験からくる想い出の反芻の仕方が特に)

若いときに見た映画やドラマはこうしたスルメみたいな(^_^;)味わい方が出来るのも魅力的ですよね。

2019/05/01 (Wed) 07:38

楽珍劇場  

令和最初のコメントでございます

コンニチワ、新時代に突入しましたが今後ともよろしくお願いいたします

『未知との遭遇』はロードショー公開の時、両親に連れられて観に行きました
小学生も低学年だったのでストーリーはよく理解できなかったものの、
物凄いビジュアルの連続に興奮しましたね。今観ても色褪せてない名作だと思います

木曜スペシャルのUFO・オカルト特集にも当然のようにハマりました
キャトルミューティレーションや幽霊ヘリコプターなど薄気味悪いものが次々登場してワクワクしましたし、
火星の地表でもぐらみたいなのがモゾモゾ動く映像を観たときは、これは大変なことだと親に訴えたほどでした
(後にその映像はフェイクドキュメンタリー番組の一部と知って、まんまと騙されてた事に気づきましたが…)

当時は世の中にまだ解かれていない不思議の謎がたくさんあった頃なので、この手の番組に「本物」と信じ込ませる説得力や好奇心をかきたてるロマンがあって、実に楽しかったですね

2019/05/04 (Sat) 17:44
しろくろShow

しろくろshow  

令和もよろしくです(^^)v

>楽珍劇場 さん

こんばんは、コメントありがとうございます_(._.)_

>>火星の地表でもぐらみたいなのがモゾモゾ

あ、それ私も見ましたよ~。たしか「第三の選択」ってタイトルでイギリスのエイプリルフール番組だったのを例の矢追さんが「ホンモノ」として紹介した番組だったと思います。これ矢追さん著書で本にもなってて当時私そっちも読んでてから余計に信じてたんですけどね。いや、ほんと当時の自分が純真だったというか単純だったというか・・・( ̄。 ̄;)

でもウソかホントかは置いといて、あのときのドキドキした気持ちは今も鮮明に記憶に残ってますし、楽珍さんが仰るようにロマンの部分は大いにあったと思います。

マジメな話それだけでこれらの番組を見てきた値打ちはあったんじゃないのかなーって感じますね。

2019/05/04 (Sat) 22:00

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