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誰にも理解されないご趣味で、でもすべてが愛しい

IMG_0649.jpgそんなわけで古書入手した「宇宙船Vol.10」との再会・再読が終了。

この号は発行年度を見返すと昭和57年とあり、ああもう「あの頃」からそんな時間が経ってしまったのかと最初にこの本を読んだ時の自分を思い出して少し寂しい気持ちにもなってしまっていた(T^T) 

いちおう目次だけ載せてみたけど(左写真参照)こうして眺めてみるとメインの特集にアゴンやマリンコングが登場するなんて、まるっきり今「特撮秘宝」がやっていることとおんなじだ(__*)

先見の明があったというか早すぎたというか、80年代初頭の時代にこんなどマニアックな特集で売れるという自信がホントにあったのかと聞きたくなってしまったな(たぶん当時の私はそれほどこの特集を歓迎しておらず、どっちかっていうとファンジンのミニ特集の方を目当てに読んだような気がする)

こうした「宇宙船」初期の号含め前記事で書いたようにここ最近は昔持っていて処分してしまった特撮本を一部買い直していたのだけど、ちょうどそのタイミングで「現代の隠れ特撮オタク」を描いた「トクサツガガガ」の放送がスタートしたこともあってか(ドラマの出来が良かったので中断していた原作読みを8巻から再開。その勢いで最新刊である15巻まで一気読みしてしまった( ̄。 ̄;)もう次回で放送が終わりかと思うと残念で仕方が無い ←オンエアは3/1夜10時から。くわしいことはこちらで)ドラマを見ているウチに原点回帰じゃないけど「己にとって特撮ファンの入り口」がなんだったのか反芻したくなってしまい、その結果どうしても10代の自分と向き合う作業が必要になってしまったのだった。

今から書く話は何処まで行ってもジジイの昔話の域を出る物ではないが少々語らせてもらおうかと思う。私が「特オタ」であることをなんとなく自覚したのはおそらく中学生になって直ぐくらい(昭和54年の春)だったと思うのだけど、それまでの小学生時代に怪獣やウルトラマンの話(もともと幼少時より怪獣モノが大好きなガキだったというのもあり)をしてくれていた友人が中学進学と同時にまるっきりいなくなってしまい、気がつけば「そんな物」をいつまでも見ているのはクラスでも部活でも(我が輩中坊時代は剣道部に所属していた)私だけになってしまっていた。

心のどこかで「やっぱり中一にもなっていつまでも特撮なんかににうつつをぬかしていてはいけないのでは?」という想いは当然湧いていたし、卒業するなら今かもなと考えることはあったのだけど、また同時に「何歳だろうか男だろうが女だろうが、好きな物を好きと言えないのはぜったいおかしい!」という今の「トクサツガガガ」が内包しているテーマそのものを13歳当時の自分も感じていたのである。

まあそうは言いつつも確かに子供向けのテレビや映画を本気で見ているオレは幼稚なのではというジレンマはやっぱり抱えていたし、なんで未だにウルトラだライダーだと"こんな物たち"に今でも夢中になれるのか、それを言葉に出来る語弊もなければ教えてくれる人もいなかったわけで、学校で酷い時になると「オマエってホンマに"ウルトラ既知外"(←伏せ字を使わず敢えて筒井康隆も使った当て字で表記。しかしこう書くと「ウルトラ」が別の意味で強調されて、ただ単にすごくアタマおかしい人みたいになっとるな(ーー;))やなー」みたいなことも言われたりした物だが、それを否定することは出来なくなっていたのであった。

img_0 (1)しかもタチ悪いことにそう面と向かって罵られたり陰口をたたかれたりするようになるとオレはオマエラとは違うんだ、その良さをわからない君たちの方がバカだ、みたいな完全に方向性を間違えた(;´Д`)中二病的アイデンティティを自分の中で作ってしまい(もう「変わり者キャラ」でいいや、という開き直りの境地だったのかも)今になって思い返してみると自分で自分を追い込んでいたような気もするのだ。

そんなときに我が輩を助けてくれたのが「宇宙船」の出版元である朝日ソノラマで出版されていた「ファンタスティックコレクション」というシリーズ書籍で、中でも決定的なターニングポイントとなったのがこのシリーズで初めて読んだ「ウルトラマンパート2・空想特撮映像の素晴らしき世界」(「帰ってきた」~「レオ」まで)と言う本だったのである(右写真参照)

これはちょうど中学に上がって↑に書いたようなことで悶々としていたときにたまたま本屋で買ったものだったのだけど、それまでこの手合い(特撮ヒーローを取り上げたもの)の本と言えば「テレビマガジン」「テレビランド」「てれびくん」と言った低年齢向けの書籍しか(他ではせいぜい大伴昌司さんの怪獣図鑑やケイブンシャの大百科シリーズあたりが若干対象年齢が高かったくらいで(それでもターゲットはおそらく小学校高学年止まり))読んだことがない我が輩にとって、完全に大人の読者を対象にしたファンコレは眼から鱗がドバドバ落ちるような感動を与えてくれたのであった。

そこには怪獣やウルトラマンをいい年した大人がマジメに研究対象として理路整然と語っている文章で延々と綴られており、端から端まで何ら卑下することのない姿勢で溢れていたのだった。それを読んだ当時13歳の私はどれほど勇気づけられ、また自信(それまでの自分は「どうせ」カイジュー、「しょせん」ガキ向けヒーローもの、みたいな、好きなくせに照れ隠しもあってかその世界を一段下に置いてしまう傾向はあったのだ)を取り戻したことか。

この本はその後何十回となく読み返したが私にとってはバイブルにも相当するような物になっていたのであった。

そして発行順としては逆になるがファンコレで既刊となっていた「ウルトラマン・空想特撮映像の素晴らしき世界」(「Q」~「セブン」まで)や「特撮映像の巨星 ゴジラ」「仮面ライダー 総集版」も直ぐに購入したし、このあと引き続き出版された「ウルトラセブン SFヒーローのすばらしき世界」「世紀の大怪獣ガメラ 大映特撮映像の巨星」「ウルトラQ&怪奇大作戦 SFドラマのすばらしき世界」「華麗なる円谷映像の世界 ミラーマン/ファイヤーマン/ジャンボーグA」あたりも随時入手を続けていたのであった。

1415291709945974.jpgまたファンコレではないが同じくソノラマの「月刊マンガ少年別冊/すばらしき特撮映像の世界」という本(左写真参照)も同時期に読んでおり、特にこの誌面の「濃さ」はファンコレで"大人目線の特撮の見方"を憶えたばかりの身としてはかなり強烈で、読後はこんな本が別冊や増刊じゃなくレギュラーで出ないかなと期待していたものだが、それを叶えてくれたのが「宇宙船」の創刊だったと思うのである(おそらく当時同じような渇望を持っていた全国トクサツ少年達の救世主として歓迎されたはず)能書きが長くなったが(ーー;)要はココへ話が繋がっていくのだよ。

そんな出版情報なんてない頃だったから「宇宙船」創刊号を本屋で見つけたのは発売日(昭和55年1月30日)ではなかったと思うけど、たぶん今頃の時期だったかな?表紙見たときはそういう雑誌とはわからずに(開田裕治先生のイラストを見たときはアニメの本だと勘違いしていたよ)中身をぱらぱらっと見て即レジに走ったと記憶しているが、未だにどの本屋で買ったか憶えているくらい自分の中では嬉しいエポックだった(その本屋もだいぶ前に閉まってしまって、今はドラッグストアになってしまったなあ)

ウルトラのファンコレを知り「宇宙船」の創刊号と出会うまで、この間わずか数ヶ月しかなかったのが信じられないくらい私の中では"現在に続く一生の趣味・娯楽"が一気に固まった時間だったと思っている。もし自らの「特オタデビュー」が何時だったのかと問われればこの13歳の春から冬にかけてがそうだったのだろうと私は答えるだろう。それにこれらの本に触れたことで「オトナがトクサツや怪獣を語ることはなんら悪いことではない」「こういうものが好きな"いい年した人間"は自分だけじゃないんだ」という免罪符や身近にはいない仲間を手にしたような気持ちにもなったことで、もう以前のように虚勢を張ってまで変わり者扱いを受けようとは思わなくなっていた。

世間が認めない物を(あの頃は今の比ではなく「トクサツマニア」(オタクという言葉はまだなく、のちに名付け親となる中森明夫が登場する少し前の時代だった)いう存在はマイノリティー中のマイノリティーだったのだ)声高に主張しても何の特にもならないし、好きな物を好きだという信念が己の中にあるのなら、それをひっそりと楽しんでいけばそれで良いのだという考え方にシフトしていったような気がする。「トクサツガガガ」の主題歌を聞いているとまさにその想いを代弁してくれているようで、特にこの歌詞_

♪僕の世界を守るため
♪飲み込んでいる 言葉がある
♪きっと理解を しないから
♪秘め秘め 生きてたの

♪昨日疲れ果てて死にそうなとき助けてくれたのは
♪誰にも理解されないご趣味で
♪でも すべてが愛しい
♪ねえ奪わないで 怒らないで、仕事は休んでないから
♪好きって言っていいかい

↑の部分(一部だけ抜粋)がいまめっちゃ心に染みてきてたまらなくなっている。この歌を聴くたびにあのとき周りに迎合してトクサツ趣味をやめなくて本当に良かったなと、13歳の私を褒めてやりたくなってしまうのである。
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しろくろShow
Posted byしろくろShow

Comments 8

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楽珍劇場  

ワタシが初めて買ったのは16号でした

初期の宇宙船は本当に濃い内容ですよね
この10号に掲載されているレア作品も、今ではその大半がDVDやネットで観れるようになって、改めて凄い時代になったもんだと思います

ワタシも若いころに出会った「宇宙船」やセブンのファンコレ、「世界の大怪獣ものしり大博士」「ゴジラ宣言」によって特撮愛がDNAに刻み込まれたので、たぶん死ぬまで特オタからは卒業できません!

ちなみにバックナンバー24号は投稿したイラストが掲載された思い出深い一冊です
景品に海洋堂のガレージキット(原型:外川祐のグドンとツインテールのセット)まで貰えて、凄く嬉しかったですね

2019/02/25 (Mon) 01:12
しろくろShow

しろくろshow  

巻末の予告にもワクワクしたもんです

>楽珍劇場  さん

こんばんは、コメントありがとうございます_(._.)_

そーなんですよね「宇宙船」今読み返すとやたら知ってる人の名前が出てくるのもお約束で、このVol10でも少なくとも2人は知人の名前がなんらかのコーナーに載っていました(__*) 私はVol2にどのコーナーかは忘れたんですが(Vol2は現在買い戻し準備中で手許にありません)ちっちゃく載せてもらったのと、Vol4(これも今は手許にないです)のショートストーリーコンテスト(?)にも載せてもらったと思います。

しかし楽珍さんのイラストが載っているならVol24も再入手しなければなりませんね。今後は古本屋とオークションサイトをもっとマメに覗いていこうと思います(^0^;)

それと私が初期の「宇宙船」で好きだったのは創刊号とVol2の巻末にあった次号予告とファンコレの新刊告知が一緒に載っていたページなんですよね。ファンコレのピープロ本や「ウルトラマン」のフィルムストーリーブックのお知らせとマイティジャックの特集予告が並んでいたのを見たらホントに心が躍って仕方ありませんでした。

2019/02/25 (Mon) 18:41

楽珍劇場  

すみません、前コメントの訂正です

ワタシの投稿が掲載されたのが24号と書きましたが、間違ってました!
正しくは「Vol.23(1985年4月号)」です
歳のせいか、数字の記憶が曖昧になってました…
すみません

2019/02/25 (Mon) 20:30

トガジン  

恥ずかしながら・・・

こんばんは。

私も「宇宙船」にはずいぶんお世話になりましたね~。
(あれ?なんだかエロ本やAVみたいな書き方になってしまった・・・)

まだインターネットなんて無かった頃、「宇宙船」は特撮作品の情報収集になくてはならない雑誌でした。
私が『ゴジラ復活フェスティバル1983』開催を知ったのも、『ゴジラ』や『ガメラ』の新作情報を仕入れたのもこの「宇宙船」だったと思います。
と同時に、福井のド田舎では放送も劇場公開もされていない新作の情報にただただ涎を垂らすしかない口惜しさを味わわせてくれた雑誌でもありました(笑)。

でも実は私、「宇宙船」も「スターログ」も立ち読みでしか読んだことなかったのですよ。
「特撮が好き」とか言っていながら実にお恥ずかしい。
「宇宙船」が創刊された昭和55年1月頃はちょうど私の高校受験の時期だったため、さすがの私もこうした雑誌を買うことに躊躇いがあったのです。
高校入学後は映画代とビデオデッキを買うためにお金を節約するようになったため、結局一冊も自腹で買うことはありませんでした。

情報だけならネットで十分のはずですが、今も「宇宙船」が刊行され続けるのはこの雑誌自身が読者(私たちを始めとする若い特撮ファン)を育ててきた結果なのかも。
と、そんな事を思いながら今月号も本屋で立ち読みしてきたのでありました。

2019/02/25 (Mon) 21:26
しろくろShow

しろくろshow  

Vol23、ロックオンしました

>楽珍劇場  さん

こんばんは、コメントありがとうございますm(__)m

了解です。23号も見つけたら必ず押さえるようにします。
ちなみにこの表紙のコって「ジャスピオン」に出ていたJACの女優さんでしたったけ??

2019/02/26 (Tue) 21:49
しろくろShow

しろくろshow  

当時はオアシスのような存在でした

>トガジン さん

こんばんは、コメントありがとうございます_(._.)_

本文にも書きましたがあのころ「ファンコレ」と「宇宙船」は私にとって渇きを癒やしてくれるありがたい存在でした。この翌年くらいからはこれに「スターログ」や「スーパービジュアルマガジン」なんかも加わって小遣いがカツカツになっていたモノですが(__*)さすがに「アニメック」や「ふぁんろーど」まではいくらトクサツのコーナーがあると言っても手を出すことが出来ませんでしたね。

で、あれほど熱狂していた「宇宙船」ですが、正直なところ昭和の終わりだった88年の号くらいから「なんか楽しくなくなってきたな~」というのを感じるようになりまして、けっきょく年号が変わる直前に出た45号を最後に買うのも読むのもやめてしまったんですよね。たぶん読者の世代交代(およびライターさんの若返り)について行けなくなったんだろうと思うのですが、その後はもうなんだかまったく別の雑誌になってしまったような気がしています。

出版社が変わりながらも未だに発行を続けて若い特撮ファンを生み出しているという意味では貴重な存在だと思うので読者OBとしては今後も応援していくつもりでいますけど。

そして我々おっさん世代の特撮ファンの受け皿は今や「特撮秘宝」だけになってしまったのだなというのもしみじみと感じています(なのでこちらには廃刊だけはしないでほしいなと(ーー;))

あ、それと全然違う話ですが三月から日本映画専門チャンネルを再契約することになりました。放送されるチャンピオン祭りは全部見て満喫しようと思っています。

2019/02/26 (Tue) 22:10

楽珍劇場  

表紙のモデルさんは

確かshowさんのおっしゃる通り、ジャスピオンで女幹部のブリマを演じてた仁禮美佐さんだと思います
キュートなルックスで好きだったので、もっと活躍して欲しかったですね

Vol.23は当時2冊買いしたんですが、住んでたアパートが火事にあって焼失してしまい、今は手元に無いんですよ
自分も機会があれば入手し直したいですね

2019/02/27 (Wed) 03:06
しろくろShow

しろくろshow  

あ、その名前です( ̄。 ̄;)

>楽珍劇場 さん

こんばんは、コメントありがとうございますm(__)m

>>仁禮美佐さん

そうですそうです、そんな名前でした。

ずっとイラストだった「宇宙船」の表紙が14号の大川めぐみ登場から女の子のコスプレグラビアに変わっていったんですよね。その流れで登場した女優さんだったと思います。大成しなかったけどたしかに可愛い人でしたよね。

2019/02/27 (Wed) 21:21

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