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ズラが浮き出すババンバン

IMG_0560.jpgテレビが新しくなって最初の自宅映画鑑賞は「皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ」になった(ホントに画面に出したのは「Godzilla総選挙」が先だが、これは映画本編ではないので)

この映画のことを知ったのは2年くらい前の「特撮秘宝」誌面での紹介記事だったかなー?そのときからイタリア映画なのになんでこのタイトルなんだろうと気になっていて、興味はすごく持っていたのだけれども当然徳島の劇場でかかるようなこともなくあっさりビデオスルーとなり、そのままになっていたのであった。

それが我が輩の契約しているシネフィルwowowで放送があり(しかも10月頃という大分前のはなし( ̄。 ̄;))録画だけはしていたのだが見るのがすっかり遅くなってしまい、今回の視聴と相成ったわけなのである(ちなみに同局では来年年明け1月に二度ほどオンエアの予定あり)

もともとイタリアやフランスでは70-80年代の日本のロボットアニメが輸出放送され大反響を巻き起こしていたという実績があり、たとえばフランスでは「UFOロボ・グレンダイザー」が「ゴルドラック」のタイトルで放映された際に最高視聴率が100パーセントを稼いだという伝説のような話もあるし、同様に「鋼鉄ジーグ」の方もかなりの人気があったのは確かなようで、主題歌がルノーのCMソングに使われた事もあったそうだ(これまで何人もの歌手がさまざまなカバーを歌ってきたらしい)

そういう話を聞いていると欧州の人たちにとってこれらの作品群はお馴染みという言葉を通り越してもはや国民的アニメと言っても良い存在ではないのかと想像してしまうし、映画のネタにされるのもなんら不思議なことではないなと思ってしまうのである(よく似た事例だとブラジルでの「巨獣特捜ジャスピオン」、ハワイに於ける「人造人間キカイダー」の異常人気と同じような現象だと思うのだが、日本のサブカルパワーのすごさを改めて思い知る話でもあるなと)

それで映画の方はと言うとあらすじだけを聞けばほぼマーベル/DC系のヒーローモノと同じ内容ではあるのだが(一番近いのは「超人ハルク」かな。主人公がスーパーパワーを得るきっかけになったのが放射性廃棄物に体を浸した事だったのはどちらかというと「悪魔の毒毒モンスター」みたいだったけど(ーー;))こちらはとにかく美男美女もいなければ金のかかったVFXもカースタントもなにもない、ひじょーに場末感というか出てくる人たちも殆どがダークサイドの底辺生活者ばかりという、全編がもう華の無さここに極まれりという感じなのである。

本編を見進んでいくと主役のエンツォ(クラウディオ・サンタマリア)もヒロインのアレッシア(イレニア・パストレッリ)も実に路傍の石感溢れる役者さんで、とてもヒーロー映画を構成するキャストとは思えないのだけど、脇役含め彼らの地に足の着いた生々しさが絵空事ストーリーのハズのこの映画を妙にリアルなものに変えているような気になってしまったのだった。

心を病んだまま大人になり、本当に「鋼鉄ジーグ」が存在していると信じて疑わないアレッシアは肉体こそ成熟しているものの中身は気分屋の少女そのままの存在で、最初こそ煩わしいと思いながらもあまりにも真っ直ぐな彼女(まるで赤子の瞳を見ているようなストレートな正直さを感じてしまった(°°;))に心惹かれていくエンツォの姿を見ていると、私は自分の感情が彼とシンクロしていくのを止めることが出来なくなっていたのだ。

スーパーパワーを手に入れてもATM強盗くらいしか出来ることのなかった彼が、何度も何度もアレッシアに「あなたは司馬宙(「ジーグ」劇中での主役)でヒーローなのよ」と言われ続け、彼女の宝物である「ジーグ」のDVDを一緒に見ているウチに少しずつ心境が変化していくのも手に取るようにわかったし、ストリートチルドレン上がりで18歳の時に家族も恋人も仲間も失ない「愛」という概念を忘れたままだったエンツォの心が彼女によって満たされていく課程が我が輩はとても心地良かったと思うのである。

特に閉鎖された遊園地でのデート場面(動かないはずの観覧車に彼女を乗せ、スーパーパワーでそれを優しく回転させてやるという)がとてつもなくロマンチックで、まさかおっさん(実年齢44歳)とおばちゃん(実年齢33歳)のやりとりを見てこんなにピュアな気分に浸れるとは( ̄。 ̄;)意外と言うほかは無かった。

こうした拙くも幼い恋愛を描いた場面に良さを感じつつ、それでいて最後はヒーロー活劇として心躍る場面もしっかり用意されているし、奇抜なタイトルとは裏腹に鑑賞後はなんだか素敵な映画だったなと、我が輩今回はとても満足していたのである(未見の人にはぜひお薦めしたい快作でした)

で、エンドロールには先に書いたイタリア語版主題歌がバラードアレンジでかかっているのだけど、これの歌詞がなかなか格好良かったので一部紹介しておきたい(翻訳は字幕で表示されたモノをそのまま)

走れ 若者よ 彼方へ 飛べ 青の稲妻を抜けて
すべての人々を助けに 地上を駆け抜けていけ
星々のはざまを飛んでゆけ おまえはジーグになれる
行け ジーグ 鋼鉄の心 その少年の心で 


・・・うーむ(ーー;)日本語版が擬音と雄叫びの歌詞ばっかりだったことを思うとエライ違いだなあ。もっともアニソンで私が好きな歌の一位と二位はこの歌とエンディングテーマの「ひろしのテーマ」なので、あながちこの作りがマチガイとは言えないのだけどね(子供の心に残るのはやはり♪ばらばらばばんばん♪の方なのだよ)

※参考動画 左下がイタリア版で右がオリジナル
 

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しろくろShow
Posted byしろくろShow

Comments 2

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ダリルジョン  

今晩は!

こういう、カバー?
も、有りなのかな?  ですね!

2018/12/27 (Thu) 21:56
しろくろShow

しろくろshow  

なんかカッコいいんですよ(ーー;)

>ダリルジョン さん

こんばんは、コメントありがとうございますm(__)m

イタリア語の「ジーグ」カバーバージョンですが、youtubeにも何人か現地の方々が"唄ってみた"を投稿しておりまして、その浸透ぶりはホントに驚いてしまいましたね。

それで映画のエンディングでこの歌を歌っているのは主演のクラウディオ・サンタマリアで、これがまた良い声してるんですよ。

絶対面白いと思うので機会があればぜひご覧になってください。わたくし全力でお薦めさせていただきます。

2018/12/28 (Fri) 22:05

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