京都マル秘指令 ザ特撮組

京都みなみ会館"京都怪獣映画祭ナイト4" 開場:21:45/開始22:00(終了予定翌6:30)
22:00 「ガメラ 大怪獣空中決戦」
23:45 藤谷文子さんトークライブ&サイン会
01:45 「キングコングの逆襲」
03:50 「ウルトラマン80」
第21話:永遠に輝け!!宇宙Gメン85
第44話:激ファイト!80VSウルトラセブン
05:05 「ゴジラ対メカゴジラ」
既に固定座席チケットはソールドアウトとのことで、こんなに早く前売りが完売したのは4度目の開催にして初めての事ではなかっただろうか(僕がぴあでチケットを買ったのは発売日初日だったが、それでも整理券番号が120を越えていたのは何をか況やってことなのでしょうなあ)これなら来年以降もこのオールナイト企画は間違いなく続いていくことだろう(^^)
今みなみ会館では急遽「立ち見席」(パイプ椅子も用意するそうだ)を追加して当日対応するそうである(追加できるとすればあと2~30人程度か)なんにせよ怪獣映画のイベントが盛況になるのは大いにけっこう。今回の京都に限ったことではないが、ここ数年「パシフィック・リム」や「レジェンダリー版・GODZILLA」等、世界的に怪獣映画が盛り上がる機運を見せているさなか、遂に国産ゴジラも2016年に復活することが決まってしまった。
・「ゴジラ」完全復活…日本版新作、2016年公開(読売新聞)
・ゴジラ:新宿で雄たけび…来年4月、日本版映画復活PR(毎日新聞)
・東宝版「ゴジラ」復活ニュースに米国版2ちゃん「Reddit」でも議論勃発中(アメーバニュース)
・東宝、ゴジラ戦略会議発足 専門プロジェクトで61年目以降を目指す(AnimeAnimeニュース)
・「国産ゴジラ」12年ぶり復活 東宝、16年公開(日経新聞)
・日本版『ゴジラ』が12年ぶりに復活、東宝制作の完全新作で2016年公開予定(マイナビニュース)
上記各記事の通りだと2016年に公開予定とあるが、前年2015年には「ジュラシック・ワールド」翌2017年には「パシフィックリム2」2018年に「GODZILLA2」とビッグバジェットの大作怪獣映画がずらりと並んでおり、東宝サイドとしたらその流れで"真打ち登場"とばかりにゴジラを投入したいと思っているのかもしれない。しかしハリウッドで作られたあれだけ凄まじいレベルの映像を挟むように見せられたあとで、いったい何を売りにして勝負をかけようというのか。ろくに勝算も拘りもなくただただゴジラで客入るんならウチの持ちモンなんだし、ちょっと撮ろうやみたいなノリでやるのは(もしそうなら)止めてくれよと言う気にもなってしまうのである。
そら単純に特撮/怪獣ファンとしたら東宝ゴジラの新作は見たいと思ってるよ、思ってるけどじゃあ現実問題ハリウッドほどかけられない予算の限界が初めからわかっている中でショボイ制作費使って特撮をフルCGでやるのか、それともやはり日本特撮の伝統芸としてどこまでもアナログな技(精密なミニチュアを作り怪獣は着ぐるみで戦闘機は吊りで等々)で対抗するのか。でもそういう従来のやり方であればどんなに頑張っても平成VSシリーズやミレニアム以降、或いは「84ゴジラ」と同類のモノしか出来てこないんじゃ無いかと思うし、それだったら国内で12年ものインターバルを経て新しいゴジラを作る意義がどこにあるのかと個人的には思うわけですよ。
気概のある特撮マンの中には「カネかけなくたって似たような絵は撮れるんだ」と言った強者もいたけれどもそれは技術屋の意地的な部分であって客からすりゃ今さら同じ事をやってどーすんだ?と言いたいし、むしろ今やらないといけないのは欧米特撮カットの劣化コピー版を撮ることなんかじゃなくて古来から日本映画が持っている独自の魅力というのを前面に出した「ザ・メイド・イン・JAPAN」と胸張って言えるような純和風スタイルの特撮怪獣映画を撮るべきじゃないのかと、それをわたしは大きな声で叫びたいのだよ。
と、なんだかせっかくの目出度い話しに文句ばっか言ってるような感じになってきたけど( ̄。 ̄;) ここはいちおトクサツファン歴40年を越えるキャリアに免じて許してほしい。それだけ日本が誇る大スターであるゴジラを軽々しく扱って欲しくないと我が輩本気で思っているわけである。
そして皮肉なことにこのゴジラ復活のニュースが流れるのとほぼ同時期に特撮監督の川北紘一さんがお亡くなりになってしまった。
・川北紘一さん死去 平成ゴジラシリーズを手がけた特撮監督(ハフィントンポスト)
・『ゴジラ』映画における最後の"特技監督"川北紘一さん死去、特撮への想い(マイナビニュース)

イベント等で直接お目にかかったことは一度もなかったが、まだ72歳と若く最近でも日本映画専門チャンネルの企画「特撮国宝」で以前と全く変わらない特撮への情熱(その辺は川北監督の自伝である「特撮魂」を読むとよくわかる)を熱く語っておられたし、企画物ではあったがテレビ大阪の「装甲巨人ガンボット」では大阪芸大の若者に混じり、なんと監督として陣頭指揮を執っておられたわけで、まだまだ現役感の強い方だなあと思っていたからよけいに惜しいと思ってしまうのである(T^T)
今度の復活ゴジラはそうした特撮マンの偉大な先人達を安心させるような(むろんファンである我々も同様だが)映画になってもらいたいと願っているが、そのためにはなにをどうすりゃいいのだろうかと。
と、言うことで今から書くのはジジイの暴論且つ妄想でもあるので適当に流して読んでいただきたいが「私はこうして欲しい」という希望のみをまるでアホの子のように書き殴ってみた。
◇すべての関係者が予算がないことを言い訳にしない
◇シノプシスを一般公募にして候補を10本程度絞り込み、最後はネット投票で決定
◇名のあるキャストは脇役のみ一人か二人だけを配し、あとのキャストはすべて無名俳優をオーディションで決める(キャスティングはネット投票にしても可)
◇予算削減のためBGMは過去のゴジラ映画から流用
◇監督は東宝が選ぶのではなく内外問わず「オレが撮りたい!」と言って一部自己資金を持ってくる人を立候補させて公開プレゼンで決選投票を行う(唯一の条件は商業映画の監督経験があること。したがってジャンル・キャリア・性別年齢・所属等は一切考慮しない)
◇特撮はCGと着ぐるみとミニチュアワークをバランスよく使用。各シーン・場面にもっとも適した使い方を行う。
◇「特撮監督」という役職は置かずそれぞれの分野の第一人者を責任者として配置し、すべての演出は本編監督が行う 等々
・・・と、書き出すと殆ど愚にも付かない提言ばかりになってしまったが、できるだけ今までとは違うアプローチでゴジラ映画にチャレンジして貰いたいと思っているが故のヤカラでもある。そして比較的マジメに考えているのはドラマ部の方向性を少し変えてみたらどうだろうというところで、例えば時代劇の中にゴジラを持ち込んでみるとか(多少荒唐無稽になっても「赤影」のような忍者対怪獣という図式もアリだと思うのだが)現代劇でやるなら辛気くさいネタをすべて排除した平成版チャンピオン祭り(完全にゴジラをヒーローにして怪獣ではなく悪人退治をする勧善懲悪もの)のようなノリに挑戦してみるとか、とにかく極端なことをやってでも「今度のゴジラは違う!」といったものになってもらいたい。もう懐メロ大会やオタクの小ネタ探しに終始するようなゴジラは見たくないのだ。
続編なんか考えない一発勝負で「2016年のニッポン・ゴジラ」を力ずくで作り上げてくれる、そういう気骨ある監督さんの登場を期待したいものですわ(で、けっきょく山崎貴あたりに決まって「三丁目」の夢ゴジラみたいな感じに落ち着いてしまうのかもしれないけどね(ーー;))あー、なんだか今回は(「今回も」が正しいな(__;))とっちらかった纏まりのない話になってしまったなあ・・・
※映画秘宝別冊「新世紀特撮読本」には川北監督のロングインタビュー(「レジェンダリーGODZILLA」の特撮に関する)が掲載されている。おそらく生前最後に取材を受けた物ではないかと思われるので(違ってたらスイマセン)興味ある方は是非ご一読を。
謹んで川北監督のご冥福をお祈りいたします、合掌(-人-)